シンセサイザー研究室

INTEGRA-7の中身を覗く

INTEGRA-7 01
フタを開けました。マザーボード、ドーターボード、I/Oボード、電源部といった感じです。
これで168,000円!?なんて思っちゃいけません。

INTEGRA-7 02
INTEGRA-7 03
事実上、ローランド特製のSoCチップとエフェクター用専用DSP、フラッシュメモリ上の波形資産、SuperNatural音源をお買い上げと言うわけです。
FantomシリーズはXV-5080から大して進化していない(FantomはSRXボードからの波形流用も多い)のでXV-5080が丸っと収まってるという事は、
SV-80くらいから以降の音源、全て収録みたいな音源なんですね。
心臓部のSoC(System on a Chip)はメモリコントローラ、演算プロセッサ、その他モロモロを集積しているようです。
このご時世にヒートシンクすら無いって凄いかも知れません。
ルネサスとかエルピーダ(現マイクロン)とか日の丸半導体メーカーがズタボロなので、汎用マイコンから自社製オリジナルに切り替えたようです。
SoCチップはエフェクター以外の部分を担当してて、浮動小数演算とかメチャクチャ速い波形切り替えとかをやってるんでしょうね。
波形を演算で生成ってよりも、波形高速切り替えを重視・・・CGで例えるとピクセルシェーダーとか言ってツブツブ一つ一つ制御ってよりは、
演奏者の演奏データを分析してメチャクチャ高速にテクスチャデータ張り替えるみたいな事をやっているのでしょう。
「ESC2」とデカく書いてある方がエフェクタとMortional Surroundを担当してるDSP/FPGAチップだと思われます。
※ BOSSブランドGT-100等のエフェクタ製品、AIRA、Boutiqueにも使われてる。

この2つのプロセッサで6万円、ソフトウェアで4万円、残りで2万円、残りが儲けって感じ!?

ちなみに、XV-5080の中身はコチラ。これらが全部小さくなって入ってるんですね。
XV-5080-1
XV-5080-2

判る範囲でどんなチップが載ってるか紹介します。

INTEGRA-7 05
DRAM はSDRAM(DDRですらない)でボード直付け256Mbit(32MB) x9(表に7個、裏に2個)
http://jp.mouser.com/ProductDetail/ISSI/IS42S16160D-7TL/?qs=sGAEpiMZZMutXGli8Ay4kBNcR7egkgJnK5JPqqae0us%3D
ISSI(Integrated Silicon Solution, Inc.)組み込み向けのメモリ企業かな?
http://www.issi.com/japan/

中央の大きめのメインチップ「Roland SSC(Sound System on a Chip)」
http://www.rodgersinstruments.com/what-ssc
http://rodgersorganssanfrancisco.com/rodgers-infinity-series/about-ssc/
CPUとDSPとPCMシンセ等一式をワンチップに納めた物みたい。

1Gbit(16Mbit x 16) (128MB) NOR GL Flash Memory
Spansion(現Cypress)S29GL01GS10TFI020 x 3
http://jp.mouser.com/ProductDetail/Spansion/S29GL01GS10TFI020/?qs=r%2FU9ccuVSsAUP7euhGUNea1%2FYKxMNwmT
http://www.spansion.com/JP
Super Natural用、GM2音源、SRX12個用って感じ?

INTEGRA-7 06
Macronics MX29GL256F 256Mbit Flash (32MB)
http://www.macronix.com/QuickPlace/hq/PageLibrary4825740B00298A3B.nsf/h_Index/6F878CF760C559BD482576E00022E6CC/?OpenDocument&EPN=MX29GL256F%20H/L
裏側のフラッシュROM。XV-5080の波形用?

INTEGRA-7 07
BARUN ELECTRONICSとか言う韓国メーカーの4GB microSDHCカード。なんとも微妙なセレクト。OS格納用?
http://www.bec.co.kr/


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