Access Virusの概要
VirusはAccess というドイツのシンセサイザメーカーの作った 「アドバンスド・シミュレーテッド・アナログ・シンセサイザー」です。
読み方はAccessのスタッフは「ヴァイラス」って言ってます。。。 日本人は「ウイルス」でも良いんじゃないでしょうか。
アナログシンセサイザーの仕組みをDSP (デジタルシグナルプロセッサ)による計算で再現する 「バーチャルアナログシンセサイザー」です。
「アドバンスド」って付いてるだけあって、チョット工夫がされてて アナログシンセに出来ないことも出来るんですよ。
詳しくはこちらへ
http://www.korg.co.jp/KID/access/
現在入手可能なVirusはTI2シリーズ(3種類)と「TI Snow」 というポータブルタイプがあります。
Access Virus の歴史
Access Virus は1997年に
Virus A
でデビューしました。当時は2オシレータ+サブオシレータで最大発音数12音でしたが、
非常に自由度の高い音作りが可能なオシレータ、ユーザーインターフェイスは
現在に至るまで受け継がれています。それだけ完成度が高かったのです。
当時からアップデート可能なアーキテクチャを採用していた為、
最適化と利便性を向上の為にOSのバージョンアップが積極的に行われました。
そして、1999年に発売されたBシリーズで大ブレーク。
特に、全てのLEDに青色LEDを採用したコンパクトな銀色ボディの
Virus Indigoは人気を博しました。
さらに強力なDSPとOSを載せたCシリーズが2003年に登場。
そして、フランス海軍も使用しているという強力なSHARC DSPをデュアルで搭載し、
圧倒的なパワーと操作性を兼ね備え、さらにPC環境との統合をめざした
TIシリーズが2005年10月に発売されました。
OSのバージョンアップによりどんどん進化していくVirusTI。
2008年には1/4の性能でコンパクトなTI Snowが登場、
2009年にはTIに比べ計算速度25%増しのVirusTI2が登場しました。
※ 中身はシリーズ毎で違います。写真の3機種は形は違いますが中身(音源)は同じです。
Virusの特徴
アナログシンセサイザーの全てが凝縮されていて、おしとやかな人が音を作れば
おしとやかな音が出るし、変態が作れば変態な音が出る。
個人の力量、個人の個性やインスピレーションを忠実に反映する
通なシンセサイザー。
個性は自分で作る!それが
Virusです。
Virusの魅力はアナログシンセサイザーのシミュレーションばかりでなく、
アナログを超えた「アドバンスド」な所にあるのです。
■豊富なオシレータの数々
ボイスは3つのオシレータとサブオシレータの4つです。
基本的な波形はもちろん、ノイズも作れるし、オシレータシンク、
フリケンシーモジュレーション(FM)も可能です。
とにかく倍音を創り出す仕組みが盛り沢山用意されています。
VirusTIには、HyperSaw(ノコギリ波9個重ね)、Wavetable波形(100種類)
が装備されてます。
HyperSaw、WaveTableはOSC1、OSC2両方に設定可能なのでノコギリ18個重ね、
WaveTable2個重ねも出来ます。
さらにグレインテーブルオシレーター、フォルマントテーブルオシレーターで
フォルマント(音の特徴)成分を加工したり、
同じウェーブテーブルを2つ使い、相互にフェイズシフトするウェーブテーブル
PWMオシレーターといったオリジナリティのあるオシレーターも用意されています。
■強力なフィルターやサチュレーター
2機搭載されており、一つは24dB、もう一つは12dB削る能力があります。
直列に繋げたりも出来るので合計36dB削れます。
さらにフィルタ2つの間にサチュレータという信号を歪ませる回路があり、
これを使うとさらに個性的な音作りが可能です。
MiniMoogをシミュレートしたフィルタ(6dB~24dB)も備えています。
■高速なEG(エンベロープ)
ADSTR形式のものが2つあります。(フィルタとアンプ用)Tはタイムです。
反応が速いのでアナログパーカッションなども余裕で作れます。
■多種多彩なエフェクター
Virusは次のエフェクトを装備しています。
リングモジュレータ、ディストーション、キャラクター、フェイザ、コーラス、
3バンドイコライザ、ディレイ、リバーブです。
普通のメーカーであればディストーションは数種類ですが、メーカーがよっぽど
ディストーションが好きなのか沢山バリエーションがあります。
キャラクターというのはアナログブースト、ビンテージシンセのシミュレート、
エンハンサー、スピーカーキャビネットなど、ビンテージシンセなどの個性を出す
セクションとなります。コーラスやディレイも複数バリエーションが用意されています。
Virusは16マルチティンバで16種類までボイスを同時に扱えますが、 それぞれのボイスにつき上記エフェクトが付いてます。
当然ボコーダも装備しています。 性能も32バンドフィルターでロボットボイス等を演奏できます。
■その他
LFOは3つあり、エンベロープとして動作させる事も可能。 アルペジエータのパターンも豊富でユーザーオリジナルのパターンも作成可能です。
音質も内部処理はフル24bit処理、24bit D/A、A/Dコンバータ搭載で目に見えない部分まで 強力です。
マトリックスコントロール機能であらゆるコントロールソースでパラメータを 操作することが出来ます。
ソースを全部LFO1にして18箇所のパラメータを同時に揺らす事を考えてみて下さい。 ・・・やっぱ複雑なので考えるのはやめましょう(マテ
入力端子に音を入力してFM変調したりなんて変な事も出来ます。 キリ無いんでここら辺で止めときます。
PC用音色エディタについて
TIシリーズはVSTi/AUプラグインに対応した音色エディタが標準添付され、
USB2.0経由でエディット可能です。
※ ホストアプリケーションが必要で、MacOSX 10.4.6以降、
Windows XP(SP2以上)、Vista / 7 (32bitと64bit両方)に対応
取り扱い店、ユーザーサポートについて
国内ではコルグの輸入事業部(KID:KORG Import Division)が代理店となっています。
楽器屋さんで取り寄せてもらいましょう。ユーザーサポートもコルグがやってますので、
ユーザー登録しておきましょう。