実は解説する程でもなく、ウェーブフォームをノコギリ波、矩形波、三角波、サイン波から選ぶだけです。
音を分厚くする場合などに補助的に使ったり、ピッチを微妙にずらして響きを良くしたり、
オクターブ低く、もしくは高くして音色をリッチにしたり、色々と使い道があります。
※ ミキサー設定でサブオシレータの音量をゼロにしていた場合も、メインオシレータでサブオシレータを入力として使用していた場合、
このセクションの設定が反映されるので注意してください。
ノイズの性質を設定します。ミキサーで音量を上げてあればノイズが出力されます。
打楽器のノイズ成分、や効果音を作成するときなどに利用します。
物理モデルのメインオシレータのブレスノイズや弦を弾いたときのノイズなどにも利用されることがあり、
そのノイズの設定はこのセクションで設定した内容が反映されます。
ノイズジェネレータからはホワイトノイズが出されています。これをフィルターに通して加工します。
カットオフで周波数、レゾナンスでカットオフ周波数付近を持ち上げ強調出来ます。
カットオフ周波数はLFOやEGなどで動かせるので、フィルタセクションを使用しなくても
ノイズセクションだけで風の音の様にノイズを変化させたりする事も可能です。
「太い音」の条件、それは
基音と呼ばれる、音程をつかさどる音の成分の音量が大きい事、
そして、その周辺の倍音の粒が揃った音を作る事
分厚いシンセリードなら中音域、ベースなら低音域の音量が強めの方が良いでしょう。
その事を考慮に入れて、音を作っていきます。
コツはOSCを一つずつ作っていく事。
ミキサーセクションで、他の音の音量をゼロにしてOSCから作っていきます。
メインオシレータは2つともスタンダードオシレータを選択します。
1.オシレータ1の設定
1.ノコギリ波を選択し、ボリュームを最大にします。エッジも99にしておきましょう。三角波もボリュームを99にします。
2.フェイズシフトを操作して行き、自分の耳で聴いて一番太いと感じるところで止めます。
3.エッジも少しだけ操作し、やはり自分の耳で聴いて太いと感じるところで止めます。
4.サイン波のボリュームを99にします。
5.ウェーブフォーム設定でフォームを操作し、ノコギリ波や三角波の形を微調整し、これまた自分の耳で聴いて太いと感じるところで止めます。
2.オシレータ2の設定
オシレータ1と全く同じ設定にします。
3.ディチューン
OSC1のファインチューンを-6〜-12に、OSC2のファインチューンを+6〜+12にし、微妙にずらします。
こうする事でずれによる音色の厚みを与えます。分厚いと感じるチューン設定を色々試してください。
4.サブオシレータの設定
三角波を選び、音量を99にしましょう。三角波は基音を多く含んでいると言われています。チューンはいじらないで良いでしょう。
コレで3つのオシレータの設定は完成しました。
一旦セーブして、もし、改良の余地があったら、OSC1、2の設定を微調整しましょう。
5.ミキサーセクションの設定
メイン、サブのオシレータ、フィードバックの音量レベルを設定し、太くて且つ
音量が大きすぎてクリッピングしない位の最大音量になるように微調整します。
6.エフェクタ
イコライザを設定し、シンセリードなら中音域、ベースなら低音域を強調し、
太いと感じる周波数、ゲインを設定します。
コーラスで厚みを出したり、ルームタイプのリバーブを薄く掛けたりすると、さらに迫力が増すかも知れません。
7.最後にもう一度ミキサーセクションで微調整
イコライザやエフェクタの設定に伴い、クリッピングでノイズが発生してる場合は少しミキサー設定で音量を下げ、
クリッピングが起こらない最大の音量に調整します。
以上で完成です。
■音を聴いてみる
moss_lead.mp3
後はそのまま使うも良し。
フィルタやレゾナンスを設定して、シンセ音を楽しむも良し。
ピッチにLFOをアサインして変態LFOかますも良し。
ウェーブフォームのフォームにLFOを掛けてパルスウィズモジュレーション(PWM)を掛けても迫力が増すでしょう。
パルス波使ってないからPWMじゃなくて「ウェーブフォームモジュレーション」かな?
フェイザーエフェクトやエキサイターなどでうねらせたりしてもカッコイイかも。
とにかく、好きなだけいぢり倒して下さい。
EG、LFOは4つずつあるし、ノブ、コントローラ、ホイール、アフタータッチなど
あらゆる物をいろんなパラメータにアサインして面白い効果を狙ってみましょう。
きっと楽しくて曲作りなんてどうでも良くなってきます(笑)
もちろん、コレはホンの一例に過ぎません。
シンセサイザは無限に音を作り出せる素晴らしい道具です。
MOSSはアナタの期待に沿えるだけのキャパシティを十分に持っています。
世界に一つしかないアナタだけの音色をいっぱい作って下さい!